猫に爪とぎで壁や家具をぼろぼろにされると本当に困ってしまいますね。どうして猫は爪とぎをするのでしょうか?決まった場所で爪とぎをするようにしつけることはできるのでしょうか?猫の爪とぎについて解説します。
猫はどうして爪とぎするの?
猫の爪とぎは、本能にもとづく習慣です。飼い主にとっては困った行動ですが、猫にとっては欠かすことのできない行動なのです。
爪のメンテナンス
猫は狩りをする動物です。獲物をしっかり捕まえるために鋭い爪は必須です。また、敵から身を守る際には爪は大切な武器になります。こまめに爪をとぐことで、いざというときに備えているのです。
ストレス解消
猫はストレスを感じると、突然バリバリと爪をとぎ始めることがあります。これは気分転換のためにおこなわれる「転位行動」というものです。
ストレスのもとから離れて関係ない行動をとることでリフレッシュをしているのです。
マーキング
猫の肉球には「アポクリン腺」というにおいを発する器官があります。爪とぎの対象物に自分のにおいをつけ、自分の縄張りであることをアピールしています。
背伸びをして高い位置で爪とぎをするのは、自分が大きい動物であると他にアピールしたいためともいわれます。
かまってほしい
爪をといで音を立てることで、こっちに注目して!とアピールすることもあります。特に日頃から爪とぎをやめさせようと行動していると、猫は「これをすれば飼い主さんが反応してくれる」と学習してしまっている可能性があります。
猫が壁や家具で爪とぎしないようにするには
爪とぎは猫の本能なので、やめさせることは不可能です。また、その都度叱って止めることも猫にとってはストレスになります。壁や家具を傷つけられたくない場合は「爪とぎをしていい場所」を作り、そこでの爪とぎが習慣になるよう根気強く教えていきましょう。
早くから習慣づける
猫が爪とぎをするようになるのはだいたい生後2か月ごろからです。色々な場所で爪とぎをするのが習慣になってしまう前に爪とぎグッズを準備してあげましょう。子猫の前足を持って繰り返し爪とぎのまねをさせることで、「爪とぎはここでする」と認識します。
猫が気に入るものを見つける
爪とぎグッズを用意してもなかなか使ってくれない場合は、使い心地が好みでない可能性もあります。爪とぎグッズは種類がたくさんあるので、気に入るものを探してあげましょう。
爪とぎ対策グッズを活用する
爪とぎのしつけがうまくいかない場合は、専用の保護シートで壁を保護しましょう。壁や家具に使用する猫が嫌がるにおいのするスプレーもありますが、猫によっては効果がない場合もあります。
猫の爪とぎには根気よく対応を
爪とぎは猫にとって大切な習慣です。叱らずに根気よく、爪とぎする場所を覚えさせることが大切です。リラックスして過ごしてもらうためにも、満足するまで爪とぎできる環境を整えてあげましょう。