犬とは異なり、猫がよだれを垂らしていたら心配になってしまうことでしょう。おいしそうなご馳走を前にしている時だけならまだしも、突然猫がよだれを出していたら病院に連れていくべきか考えてしまうことでしょう。猫の行動や振る舞いにも異常や変化があればすぐに獣医さんに相談した方が良いですが、猫がよだれを出しているからと言って必ずしも病気であるというわけではありません。症状を確認して今できる対策や原因を考えてみましょう。
猫がよだれを出している原因と対策
猫の口臭が臭くてよだれを出している場合や食欲不振、嘔吐などよだれと併用してこのような症状をひとつでも感じたら受診するべきです。猫のよだれは病気でも重大なものがあったりするので症状をよく確認して今できる対処をしながら原因も考えて、病院に連れていくべきか判断しましょう。少しでも不安なら病院に連れていくべきですが、食前や撫でられている時のリラックス状態でのさらさらなよだれを出している場合や、緊張の時に現れるねばねばしたよだれもあるので様子をしっかりと見ることも大事です。
口内の病気
口の中の病気が原因でよだれを出している場合もあります。
以下の症状が見られる場合は歯周病や口内炎などの病気が疑われます。
・歯ぐきから出血し、よだれが茶色く濁っている
・口臭
・食欲不振
放置すると猫の歯の根元に膿がたまったり、歯ぐきに穴が開いて歯が抜け落ちたりしてしまいます。食欲不振が続いていると体力も落ちてしまい、最悪命に関わってしまうのでこの症状を確認したらなるべく早く受診しましょう。また、症状が治った後でも猫の歯磨きをしたり、猫自身が噛むことで歯を磨けるおやつを使ったりして予防していきましょう。口内炎はワクチンで予防することができます。
熱中症
夏場は熱中症の可能性もあります。
・口があいたまま
・呼吸が速い
・嘔吐
以上の症状も併用してよだれを出していたら熱中症の疑いがあります。夏場にはエアコンや扇風機を利用して温度調整をしてあげることが大切です。新鮮な水は常に用意してあげて、太らないように体調管理をしっかりすることで予防ができます。
てんかん
猫のよだれが泡状の場合、中毒やてんかんが疑われます。中毒の場合は飲み込んでしまった物の量によっては命に関わりますので、注意が必要です。軽度のてんかんの発作は数分で元の状態へケロッと変わりますが、短時間で何度も繰り返したり発作の時間が長い場合は重篤な事態に陥る可能性が高いです。中毒の場合は中毒を起こすようなものを猫の届く範囲に置かないことで防げますが、てんかんは原因不明なので獣医さんとの相談が必要になってきます。
腎不全
高齢になってくると腎不全の可能性も上がってきます。
・何度も嘔吐
・口臭
・食欲不振
・痩せてきた
以上の症状も合わせてよだれを出している場合は腎不全の可能性が高いです。猫の腎不全の完全な予防法は現在も研究されている途中で、完全に予防することは今のところは難しいとされています。普段から塩分は極力控えて、いつでも新鮮なお水を飲めるようにすることで、腎臓への負担を減らすことができます。腎不全は放置してしまうと取り返しのつかない事態に陥ることが多いので、明らかに様子がおかしいと感じたら早急に受診しましょう。