猫の鳴き声は「ニャー」だけではありません。トーンや大きさ、音の長短によって様々な感情を表しています。なぜ猫は鳴くのか?鳴き声にはどんな気持ちが込められているのか?具体的な鳴き声から猫ちゃんの気持ちを読み取る方法を紹介します。
猫が鳴き声を出す理由
実は野良猫のような野生の猫はあまり鳴き声を出しません。声を出さない事で自分の居場所を外敵に知られないようにするためです。そのため猫同士の意思疎通は声ではなく、ボディランゲージで行われます。
しかし、人間と生活している猫は違います。ご飯が欲しいときや甘えているとき、猫は様々な鳴き方で飼い主に自分の気持ちを伝えようとします。
猫の鳴き声のパターンは大きく分けて3つ
猫の鳴き声は、声の高さやピッチなどによっていくつもの種類があります。また、しっぽや足などでのボディランゲージを加えれば猫の言葉は100種類ほどあると言われています。その中で、伝えたいことや状況によって猫の鳴き方は大きく3パターンに分けることができます。
口を閉じたまま鳴く
口を閉じているので、鳴き声は遠くに聞こえません。母猫と子猫、飼い主と猫などそばにいる親密な関係でのみ出てくる鳴き方です。
「んー」「ゴロゴロ」「グルグル」「クルル」
母親が子猫を呼ぶときや、喉を鳴らす音です。猫が安心しているときやリラックスしているときに出します。飼い主のそばで鳴いているのなら機嫌が良いことを知らせたいか、甘えている合図です。
口を開けて鳴く
猫の鳴き声でまっさきに想像するのはこれでしょう。飼い主の気を引きたいときや、何か要求があるときに発する声です。
①「ニャッ」「ニャーン」「ニャッ、ニャッ」「ニャオ」「ミャウ」
短い声で鳴くときは挨拶をしています。食事中に「ウニャ、ウニャ」「ニャ、ニャ」と鳴いているときは美味しいというメッセージです。また、遊んでほしいときやご飯が欲しいときなど何かをしてほしいときにもこの声を出します。強く要求するというよりも甘えている感覚です。
②「ニャーオ」「アオーン」「アーオアーオ」
不満や不安に思うことがある場合にこの鳴き声を出します。「もっと遊びたい」「かまってほしい」「外に出してほしい」「ご飯が欲しい」などです。大きく・低い声で鳴く場合は不安が強くなっている証拠です。
威嚇や攻撃のために鳴く
牙をむき出したり、しっぽを膨らませたり、興奮状態のときに発する鳴き声です。怒っているときだけでなく、恐怖や不安を感じているときにも発せられるので、怖がりな猫ちゃんがこのように鳴くこともあります。
①「シャー」「フーッ」「ウー」
威嚇をしているときの鳴き声です。喧嘩のときや、新入りの猫が縄張りに入ってきたときなどに毛を逆立て、このように鳴きます。
②「カカカ」「ケケケ」「ククク」
「クラッキング」といい、小さく口を開けたり歯を打ち鳴らして出す音です。窓の外の鳥や虫を見ているとき、おもちゃで遊んで興奮したときに出ることがあります。獲物を捕まえられない歯がゆい気持ちの表れと言われています。
猫の鳴き声の意味を知ってよいコミュニケーションを
一口に猫の鳴き声と言っても多種多様なバリエーションがありますね。多くの猫は飼い主さんとの意思疎通のために鳴き声を出しています。どうして鳴いているのか?それを知れば、猫ちゃんとの関係はもっとよいものになるでしょう。