猫もエイズにかかることを知っていますか?猫エイズはエイズウイルスを持っている猫に噛まれることで感染してしまいます。そして一度発症してしまうと治ることはありません。この記事では猫エイズの症状や予防法を紹介します。
猫エイズとは?
猫エイズとは「猫免疫不全ウイルス」に感染することで起きる、免疫不全や腫瘍などの症状を引き起こす病気です。発症してしまうと猫は数ヶ月~数年で亡くなってしまいます。今のところ有効な治療法はなく、病気の進行を止めることはできません。
しかし、潜伏期が数年~十年以上と長いため、中には症状が出ないまま天寿を全うする猫ちゃんもいます。発症にはストレスが大きく関わっているため、ストレスのない環境で飼育することにより発症のリスクを抑えることもできます。
猫エイズの症状
猫エイズの症状は時間の経過とともに移り変わっていきます。
急性期~無症状期
初期症状としては、発熱・下痢・リンパ節の腫れ等があります。ただこれは別の病気でも見られる症状なので、猫エイズだとすぐに判別するのは難しいでしょう。また、これらの症状は感染してから数ヶ月の内に現れ、次第に消えていきます。その後は無症状期に入り、一見健康な猫との見分けがつかない状態が続きます。一般的に無症状期は4~5年続き、長ければ10年以上にもなると言われています。
エイズ期(発症)
徐々に免疫が低下していくにつれ、エイズの症状を発症していきます。
症状はリンパ節の腫れのほか、口内炎・歯肉炎・鼻炎・皮膚炎・下痢などです。最も多いのは口内炎と言われています。
さらに進行すると著しい体重減少・貧血・日和見感染(免疫が低下しているため、通常ならば感染しない病原体に感染してしまうこと)・脳炎・リンパ腫などの腫瘍といった症状が見られます。
最終的には全身の機能低下が進み、数ヶ月程度で衰弱し亡くなってしまいます。
猫エイズはどこからうつる?
感染の原因のほとんどは、ケンカなどで猫エイズを持った猫に強く噛まれることです。多頭飼いをしていれば、猫エイズを持った猫と一緒に生活する事により他の猫に感染してしまうことを恐れる人もいるかもしれませんが、感染した猫の使った食器をすぐに舐めるなどのことを日常的にしていない限りは、感染する可能性は低いです。まれに、母猫がエイズにかかっていた場合、妊娠・授乳により子猫に感染するケースもあります。
猫エイズの予防法
現在はワクチンが開発されており予防接種を行うことができますが、ウイルスにはいくつか型があり、現在あるワクチンだけでは防ぎきれません。もっとも有効な予防法はウイルスを持つ猫に噛まれないようにすることです。完全に室内で飼育をするか、または避妊・去勢手術を行うことで野良猫との接触を減らせます。
猫エイズは予防が大事
猫エイズは一度かかってしまうと治癒することがありません。最も有効な手立ては他の猫との接触を最小限にすることです。避妊・去勢・室内飼育など可能な限り予防をして、愛する猫ちゃんに出来るだけ健康で長生きしてほしいものですね。