猫も人のようにゲップをするってご存知ですか?
猫を飼っていてもなかなか見ることができない猫のゲップですが、猫のゲップってどういうものなんでしょう?なぜ猫はゲップするのでしょう?ゲップが多い猫に病気の心配などはないのでしょうか?
この記事ではそんな猫のゲップの理由、そして注意すべき病気について解説します。
猫のゲップってどんなもの?
人と同じように猫もゲップをしますが、人と違い大きな音ではなく小さく「クフッ」っと息を吐くようなゲップをします。
肩などの体や顔を小さく上下に揺らしながら、小さく音を吐き出す仕草はしゃっくりをする時の動きと少し似ているかもしれません。
人と同じように胃の中に溜まった空気やガスを吐き出すための生理現象ですが、猫を飼っている人も注意してみていないと気づかない場合が多いほど、小さくてかわいいゲップが猫の特徴です。
猫がゲップをする理由
人と同様、胃の中に溜まった空気やガスを吐き出すための猫のゲップですが、主に下記のような理由で胃に空気やガスが溜まってしまいます。
食後のゲップ
ご飯を食べる際に食べ物と一緒に空気を吸い込んでしまうので、食後にゲップをして胃の空気を吐き出します。人と同じですね。
特に丸飲みや早食いなど食べるのが少し下手な猫は、フードと一緒に空気を多く吸い込んでしまうのでゲップが多くなりがちです。
水を飲んだ後のゲップ
ご飯を食べた後と同じく、水を飲んだ後も水と一緒に飲み込んでしまった空気をゲップで吐き出します。
子猫の場合、ミルクを一気に飲みがちで空気が溜まりやすいのですが、うまくゲップできない場合もあります。母猫がいる場合は、子猫の背中を舐めて刺激しゲップを促したりしますが、母猫がいない飼い猫の場合は、子猫がミルクを飲んだ後に、背中をさすったり優しくトントンと叩いてあげるとうまくゲップを出してくれます。人間の赤ちゃんと同じですね。
毛づくろい(グルーミング)の後のゲップ
毛づくろいの後にもゲップをすることがあります。これも食後や水を飲んだ後と同様に、毛づくろいをしている際に空気を胃の中に吸い込んでしまうためです。それを吐き出すためにゲップをします。
猫のゲップの対処法
猫のゲップは人と同じように生理現象のため、ゲップ自体は自然なことです。ですが、ゲップをする頻度が多いなど気になる場合は、食べる環境などを見直してあげましょう。
一気食いや早食いしない環境をつくる
食後に頻繁にゲップをしているようであれば、なるべく一気食いできない、早食いできないような環境を整えてあげましょう。
・食事の時間や回数・量を変えてみる
・早食い防止用の凹凸のついたお皿に変えてみる
・ゆっくり食べられる空間を作ってあげる
など、早く食べてしまう環境を見つけて改善してあげましょう。
上手に水が飲める環境をつくる
猫は元々砂漠の生き物で食べ物と一緒に水分補給していたため、猫の舌は水を飲むのに適しておらず水を飲むのがあまり上手くない生き物です。
ですので、床に直置きでなく少し高さをつけてあげたり、容器の大きさや材質を見直すなど水が飲みやすい環境を猫に提供してあげましょう。
毛づくろいで抜け毛を処理してあげる
毛づくろいによってもゲップしてしまうことを解説しました。積極的にブラッシングしてあげることで空気も毛も飲み込んでしまう量を減らしてゲップの量を減らしてあげます。
注意が必要な猫のゲップ
一方、上記のように早食いしている様子もない、環境も改善してあげたのにもかかわらずゲップが頻繁に出るようであれば注意が必要です。ゲップを繰り返す上、ほかの症状なども見受けられるようであれば病気の可能性もあります。
食べ物が胃に合わないフードアレルギー
与えている食べ物が体に合わないとフードアレルギーの可能性が考えられます。
体に合わないフードが胃の中で消化不良を起こしガスを発生させてしまい、結果ゲップの頻度が高くなります。特に早食いしているわけでもないのに食後にゲップが多い場合はフードを変えてみましょう。それでも改善しない場合は獣医師に相談しましょう。
病気によるゲップ
ゲップ自体は生理現象ですが、病気の症状としてのゲップも考えられます。急にゲップをするようになったり頻繁にゲップをするようになったり、またはゲップ以外の症状がある場合は注意が必要です。
ゲップが症状として考えられる猫の病気は、慢性胃炎や胃腸炎、胃がねじれてしまう胃捻転、胃腸に空気やガスが溜まり膨らんでしまう鼓腸症といった胃腸系の病気や、食道の一部分が狭くなる食道狭窄、さらに寄生虫による感染症などが主に考えられます。
緊急性のあるものや命の危険もある病気もあるため、ゲップ以外の症状がある場合は早めに獣医師に相談をしましょう。
猫もゲップはするが病気には要注意
以上のように、猫も生理現象としてゲップはしますが、通常であれば飼い主もあまり気付かない、気にならない程度の小さなゲップです。
もし、急にゲップする頻度が高くなったり、ほかに体調や様子がおかしいなど見受けられた場合は、こわい病気の可能性もあるので獣医師に必ず相談しましょう。