皆さんが最後に健康診断を受けたのはいつですか?
定期的に受けるべきだと思っていても実際に検査を受けている人はあまり多くありません。
そしてこの健康診断は猫も同じことが言えます。
猫もある年齢から定期的に受けたほうがいいとわかっていてもなかなか難しいと感じている飼い主さんは少なくありません。
この記事ではそんな猫の健康診断について解説していきます。
猫に健康診断は必要?
猫に健康診断は必要か?と聞かれれば「やれるならやったほうがいい」と答えるのが正解でしょう。
その理由は人間と同じです。
健康であればその子の健康時の数値を把握することができます。
そして健康時の数値を把握しているからこそ、病気の初期段階で気が付きやすくなります。
どんなことをするの?
猫の健康診断といっても検査内容は各動物病院によって違ってくるので一言で「この内容です!」と言い切れるものではありません。
しかしそれでも多くの動物病院では以下の内容を一般的な健康診断の項目としています。
・身体検査(視診、聴診、触診、体温・体重測定)
・尿検査
・糞便検査
・血液検査
またこれら以外にもエコー検査やレントゲン検査、ウイルス検査や遺伝子検査、ホルモン検査や眼科検査など、その子の健康状態に合わせて検査項目は増減します。
規模によってはCTやMRI検査を行える病院もあります。
定期的に受けないとダメ?
定期的に受けれるのであればそれがベストです。
理由は猫の健康診断は、成猫で年に1回、7歳以降は半年に1回、さらに高齢になると年に3回程度が理想といわれているからです。
しかし、いくら理想といっても猫の健康状態によって健康診断を行ったほうがいい頻度は変わってくるので、それらは獣医師と相談して決めていくといいでしょう。
猫の健康診断で何がわかるの?
猫の健康診断は主に身体検査、血液検査、尿・糞便検査の3つが行われます。
ここからはこの3つの検査で分かる内容について解説します。
身体検査
視診、触診、聴診、体重・体温測定で全身の状態を調べる基本的な検査です。
視診では口の中を見て歯や歯肉など、口の中に問題が起きていないか検査をします。
また耳が汚れていないかなどもチェックします。
触診では直接体に触れて体型を診たり、腫れやしこりの有無、関節や骨、腹部の臓器などに異常がないかを調べます。
聴診では聴診器を当てて心臓、肺、腸の音を聞いて異常がないかを確認します。
血液検査
赤血球、白血球、血小板の数を測定し、形状や状態を確認します。
そして肝数値、血糖値、腎数値、コレステロール値などを測定して臓器に異常がないかを検査していきます。
尿・便検査
尿検査では尿のpHや尿糖、尿比重やケトン体、血球が混ざっていないかを検査するほか、顕微鏡で観察して結晶や細菌などの有無も調べます。
便検査では便の状態を確認し、顕微鏡による目視検査を行います。
寄生虫の有無や血が混ざっていないかなどを確認します。
まとめ
健康診断で病気の早期発見・早期治療もしくは予防の段階で対策が打てるのは猫の健康維持にとってはとても大きなことです。
日々の健康へのケアを健康への「投資」と考えるならば、健康診断は健康への「リスクヘッジ」と言えます。
多くの飼い主さんは愛猫への健康に気を使い食事などのケアによる投資を行っていますが、それをより活かすためにはリスクヘッジも重要です。
健康診断という守りの方法をうまく活用して愛猫の健康管理に役立ててください。