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猫にワクチンは必要?防げる病気やワクチンの種類について

人間と同じように、猫にもさまざまな感染症のワクチンがあります。感染症には命にかかわる恐ろしいものもあるので、猫にはできるだけ早いうちにワクチン接種をおこなってあげましょう。この記事ではワクチンで防ぐことのできる病気や、起こりうる副作用について解説します。

猫のワクチンについて

生まれてすぐの子猫は母猫の初乳から獲得した免疫抗体があるため、感染症に対抗できる力があります。しかし初乳の免疫は生後2~4ヶ月で効果がなくなってしまうため、その後はワクチン接種によって免疫を獲得する必要があります。

多くの動物病院では、基本的なワクチン接種を生後2ヶ月から始めるよう推奨しています。子猫を飼っている場合は生後2か月を迎えるころになったら病院で相談し、ワクチン接種のプログラムを組んでもらいましょう。もちろん成猫になってからでも遅いということはありません。まだ接種をさせたことがない猫は病院で相談しましょう。

ワクチンで予防できる猫の感染症6つ

①猫ウイルス性鼻気管炎

ヘルペスウイルスが原因で起こります。くしゃみや鼻水、発熱など人間の風邪のような症状が出るので「猫風邪」とも呼ばれます。重症化すると肺炎を引き起こします。ウイルスが長く体にとどまるので、再発しやすい特徴があります。

②猫カリシウイルス感染症

こちらも風邪のような症状を起こします。さらに、免疫力の低下によって細菌や真菌に感染しやすくなり、歯肉炎や口内炎も引き起こします。

③猫汎白血球減少症

猫パルボウィルスが原因で起こります。腸炎を起こし激しい下痢や嘔吐、血便などの症状が出ます。また、免疫にかかわる白血球を減少させてしまうため免疫力が下がり、重症化すると命にかかわることもあります。特に子猫は致死率が高い、注意すべきウイルスです。

④猫クラミジア感染症

結膜炎を起こし、粘り気のある目ヤニと同時に鼻水やくしゃみ、咳の症状が出ます。咳が原因で肺炎を引き起こすこともあります。

⑤猫白血病ウイルス感染症

引き起こすのは白血病やリンパ腫だけではありません。免疫不全が起こることによって他のさまざまな病気にかかりやすく、また重症化しやすくなります。健康な成猫はウイルスを排出できることが多いですが、子猫の死亡率が高いといわれます。

⑥猫免疫不全ウイルス感染症

猫エイズウイルスとも呼ばれます。ヒトのエイズウイルスと同属のウイルスによって起こります。進行すると免疫不全を起こし、悪性腫瘍やさまざまな病気を併発します。

ワクチンの種類

ワクチンには複数の種類を一度に接種できる混合ワクチンというものがあります。

猫の場合は3種混合・4種混合・5種混合のワクチンがあります。それぞれには以下のワクチンが配合されています。

3種混合…猫ウイルス性鼻気管炎、猫カリシウイルス感染症、猫汎白血病減少症

4種混合…3種混合+猫白血病ウイルス感染症

5種混合…4種混合+猫クラミジア感染症

どのワクチンを接種するかは抗体価や生活環境をふまえて獣医師と相談しましょう。

まとめ

完全室内飼いで他の猫と接触することがなかったとしても、人間がウイルスを持ち込んでしまうこともあるので絶対安全とはいえません。

とくに子猫のうちほど感染症は悪化しやすいため、きちんとワクチン接種を受けることをおすすめします。

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