私たちは「ダニ」と聞いて何を思い浮かべますか?
布団の中やホコリに住み着いているものや、アトピーの原因など人によって違うと思います。
しかし、ダニというのは家の中だけにいるものではありません。
ダニによっては猫の耳に寄生し、場合によっては疾病を引き起こすものもあります。
この記事では猫の耳に寄生するダニについてわかりやすく解説します。
猫の耳にダニがいるって本当?いるとどうなるの?
健康な猫の耳であればダニはいません。
しかし、外部からの感染によりダニが寄生し、症状が出る場合は治療が必要です。
どんな症状が出るの?
猫の耳に寄生するダニは、耳ヒゼンダニ(耳疥癬虫)です。
この耳ヒゼンダニが寄生することで起こる疾病を「耳疥癬」といいます。
耳疥癬の症状は以下のものがあります。
・痒がる
・黒い耳垢がでる
・耳から臭いにおいがする
また、痒みに伴って以下の行動が見られます。
・耳を気にして頭を振る
・耳を掻く動作を繰り返す
・耳を触られるのを嫌がる
そして、耳疥癬を放置しておくと以下の病気併発する可能性が高くなります。
・外耳炎
・耳血種
耳ダニは感染すると自然に治ることはほとんどありません。
そのため、耳を気にする仕草が見られたら早めに動物病院を受診することをおすすめします。
人には感染するの?
耳ヒゼンダニの人への寄生は知られていません。
しかし、ごくごく稀ではありますが人によっては耳垢や痒みなど、猫と同じような症状が出るようです。
ですが、人の症例はほとんどなく、もしうつっても一時的な症状で終わるようです。
猫の耳ダニは駆除できるの?期間はどれくらい?
猫の耳ダニは感染すると自然に完治することは難しいですが、動物病院できちんと治療を行えば完全に駆徐することは可能です。
ここからは猫の耳ダニの治療サイクルと予防について解説します。
治療期間はどれくらい?
治療期間は、約1ヶ月ほどです。
理由は、猫の耳ダニの治療はある程度繰り返し行うからです。
治療のサイクルとしては以下の流れが多いです。
・寄生を受けている部位に駆除剤を投与(症状によっては、飲み薬や注射の場合もある)
・1週間から10日後に再検査をする
・ダニが検出された場合には再度、駆除剤を投与する
多く場合はこの治療を2~3回繰り返すことによって完全に耳ヒゼンダニを駆除できます。
どうして治療は繰り返す必要があるの?
耳ヒゼンダニの駆除剤は耳ダニの成虫を駆除する効果があっても、卵には十分に作用しません。
そのため、一度だけの投薬では卵から羽化したダニが成長し、再びダニの寄生を受けてしまいかねません。
これを防ぐために投薬から1週間から10日後に再び検査をして、耳ダニがいないかを確認する必要があるのです。
予防方法は?
・猫を外に出さない(室内飼育)
・外猫との接触を避ける
・月に一回、レボリューションを使用する
耳ヒゼンダニは、通常家にいるダニとは種類が違います。
そのため、室内猫に自然発生することはありません。
まとめ
いかがでしたか?
猫の耳ダニは完全に駆除することができますが、多くの場合は1か月ほど治療を続ける必要があります。
予防を行うに勝るものはありませんが、同時に早期発見に努めるもの重要です。
早期発見に発見に欠かせないのは日頃のスキンシップで耳もチェックすることです。
しかし、猫は耳を触られるは基本的に好きではありません。
そのため、慣らすためにもスキンシップの中に少しづつ「耳に触れる」ことを取り入れいてみてください。
「耳が触れる」ということは健康チェックの上でとても大きなアドバンテージになります。