キャットクレスト CATCREST

猫は本来、完全肉食動物で植物を食べるようには進化してきませんでした。そのため、植物に含まれる毒素を分解する酵素を持っていません。

人間が普通に食べているものでも猫にとっては危険で、中毒症状を引き起こす食物はたくさんあります。

猫に絶対与えてはいけない危険な食物をご紹介します。

猫が食べてはいけない危険なもの

猫が特に食べてはいけないのは以下の3つです。少量でも命にかかわることがある危険な食物です。

ネギ類

玉ねぎ、ねぎ、にら、にんにく、らっきょうなどのネギ属に属する野菜は猫に食べさせてはいけません。

ネギ類には猫の血液中の赤血球を破壊してしまう成分が含まれています。その結果、溶血性貧血を引き起こし最悪の場合は死に至ります。

猫は生のネギ類を自分から食べることはめったにありません。しかし、ハンバーグやシチューなど肉と一緒に調理されているものは食べてしまう可能性があります。赤血球を破壊する成分は加熱・調理しても変化しないので危険です。

ネギ類を食べてしまったら

猫のタマネギ中毒の症状は昏睡、食欲不振、嘔吐、呼吸困難、粘膜が白っぽくなるなどです。これらの症状は猫がネギ類を食べてから半日～3日程度に現れます。

食べてすぐには大丈夫そうであっても、必ず病院に連れていきましょう。成分を消化・吸収する前に胃洗浄や下剤によって体外に出すことで、軽い症状で済ませられる可能性が高くなります。

チョコレート

チョコレートの原料となるカカオにはテオブロミンという覚醒作用のある成分が含まれています。猫はこのテオブロミンを体内で分解できず、中毒症状を起こすことがあります。

チョコレート以外にも、カカオを原料とするココア飲料、ココアパウダーを使用したクッキーやケーキでも中毒が起こりえます。

チョコレートを食べてしまったら

猫がチョコレートで中毒を起こすと嘔吐、下痢、発熱、失禁、不整脈やふらつき、けいれん、過度の興奮などの症状が現れます。症状が現れるのは食べた数時間後～1日後程度です。

チョコレートのカカオ分が多いダークチョコレートほど危険性が高く、たくさん食べるほど症状は重くなります。テオブロミンの摂取量によっては死に至る場合もあります。

食べてすぐのときには問題がないようでも、なるべく早く病院を受診しましょう。

ぶどうやレーズン

ぶどうやレーズンは猫が食べると中毒を引き起こすことが最近知られるようになってきました。詳しい原因はまだ判明していませんが、急性腎不全を発症し嘔吐や下痢、尿が出なくなる、むくみなどの症状が出ます。急性腎不全は発症から数時間で命を落とすこともあり、非常に恐ろしい中毒です。

最近判明した中毒のため治療法が確立されておらず、早期に吐き出させることで対処することが重要とされています。

その他の猫が食べてはいけない危険なもの

そのほかにも、猫に食べさせてはいけないものには以下のようなものがあります。

・アボカド

・キシリトール

・ナッツ類

すぐに命にかかわる可能性は低いですが注意しましょう。

まとめ

ご紹介した危険な食べ物は、少量でも食べてしまうと猫の生命にかかわる可能性があります。絶対に口にしてしまわないよう、しっかり管理しましょう。

食べてしまった、または食べたかもしれないときは迷わず病院に連れていき処置をしてもらうことが大切です。

受診の際は食べたもの、量、時間をしっかり伝えましょう。嘔吐、下痢をした場合は写真や現物を獣医さんに見せることも有効です。