猫はマイペースで、こちらがバタバタしていてもお構いなしに「ふわぁ~」とあくびをしている姿を見かけます。「猫はのんきでいいな」などと思ってしまうこともありますね。
しかし、猫のあくびは意外な感情を表していることもあります。あくびについて知っておけば、愛猫の気持ちに気付くヒントになりますよ。
猫はどんなときにあくびをする?
猫があくびをしているときに注目すべきなのは、目を開けているか閉じているかです。
目を閉じてするあくびは眠い、退屈といった生理現象なので、特に気に留める必要はありません。ただし目を開けてするあくびは、不満やストレスといったマイナスの感情が原因の可能性があります。
気持ちを切り替えたい
猫は獲物に逃げられる、高いところへ飛び乗り損ねるといった失敗をしたあと、唐突にあくびをすることがあります。失敗以外にも、夢中になっていた遊びを邪魔されたり、苦手な人に抱っこされてもあくびをします。
これは転位行動と呼ばれるもので、ストレスを感じたときに気持ちを切り替える行動です。あくびの他に爪とぎや、毛づくろいをすることもあります。
気持ちを落ち着けたい
あくびは猫のカーミングシグナルのひとつです。カーミングシグナルとは、猫や犬が緊張状態にあるときにとる行動のことです。ケンカを避けるために相手に敵意がないことを伝えたり、自身をクールダウンさせ冷静になろうとしたりしています。
いたずらをした猫を叱っているときにあくびをされると、話を聞いていないように感じて腹が立ってしまいますね。しかし、これは話を聞き流しているのではなく「落ち着いて、もう怒らないで」と訴えているのです。
注意が必要なあくびはある?
猫のあくびが頻繁だと気になることがあるかもしれませんが、病気が原因であくびが増えることはありません。ただし、あくびの際に口臭が気になるようなら気を付けましょう。口内炎や歯周病の可能性があります。
口内炎はウイルス感染や病気による免疫低下で発生することが多いといわれます。口内炎以外に気になる症状がないか確認し、必要に応じて診察を受けましょう。
また、歯周病菌はさまざまな病気を引き起こすといわれます。歯周病の疑いがある場合は医師への相談が必要です。
まとめ
猫のあくびは、ストレスの表れである可能性があります。最近あくびが多いな、と感じたら猫のようすを注意深く観察してみましょう。
ストレスの原因は早めに取り除いてあげてくださいね。