猫にすりすりと体を寄せられると、愛情を感じて幸せな気持ちになりますね。しかし、猫は飼い主さんや家族だけでなく、家具や置いてあるものにもすりすりします。
猫のすりすりにはどんな意味があるのでしょうか?
猫のすりすりのパターン3つ
猫はすりすりするとき、顔をこすりつけたりしっぽをからめたりしてきます。猫の顔周辺やしっぽの付け根には、フェロモンの分泌腺があります。分泌腺に近い部位を対象にこすりつけ、自分のにおいをつけようとしているのです。これは警戒心が強くにおいに敏感な猫にとって大切な行為です。
マーキングのすりすり
すりすりの本来の目的はマーキングです。猫は嗅覚が鋭いため、自分のテリトリーで嗅ぎなれないにおいがすると落ち着けません。飼い主さんや家具、建具に自分のにおいをつけることで、家の中で安心して過ごしたいのです。
外出して帰ってくると、猫がしつこいくらいにすりすりしてきますね。これは外のにおいをつけてきた飼い主さんに自分のにおいをつけ直そうとしているのです。
あいさつのすりすり
しっかりすりすりするのではなく、すれ違いざまにするっと体をこすりつけるのは、親しみを込めたあいさつです。軽く声で応えたり、邪魔しない程度に撫でてあげるとよいでしょう。
人間相手だけではなく、仲のよい猫どうしでもすりすりしあって親交を深めます。
おねだりのすりすり
猫がすりすりしてくるとうれしくなって、つい甘やかしてしまいますね。すると猫は「すりすりすると、飼い主さんが優しくしてくれる」と学習します。そしておなかがすいた、ドアを開けてほしいといった要求があるときにすりすりをするようになります。
また、猫のフェロモン分泌腺の周囲は、刺激をされると気持ちのよい場所です。猫がすりすりしてくるときは、単純に撫でてほしい気分の可能性もあります。思う存分撫でてあげれば、さらに愛猫との親愛を深められますよ。
猫のすりすりは好意のあらわれ
猫のすりすりにはマーキング、あいさつ、おねだりとさまざまな意味があります。
いずれにせよ、警戒心の強い猫が体をこすりつけるのは好意があり信頼している相手だけです。猫がどうしてすりすりしてくるのかを汲み取って、さらによい関係を築いてくださいね。