猫にまたたびを見せると、何かにとりつかれたように一心不乱にすりすりしてきます。
猫がまたたびで興奮している姿を初めて見た人は、「うちの子どうしたんだろう?」「どこかおかしいのかな?」「よっぱらっているみたい」など心配に思うかもしれません。
なぜまたたびに対して猫が過剰な反応をするのか、見ていきたいと思います。
またたびが、猫の蚊よけになる?
またたびの何が蚊よけ?
猫にまたたびを与えると、酔っぱらったような行動をとります。
今までは、またたびの中の「マタタビラクトン」「アクチニジン」などが猫の上顎にあるヤコブソン気管を通ることで酩酊するような効果が得られるからと考えられていました。
しかし、2021年1月、岩手大学などの共同研究で、猫はまたたび中の蚊よけ成分に反応していることが発表されたのです。
どうして蚊除け?
今までに分かっていたマタタビラクトン類のうち、「ネペタラクトール」に猫が一番強く反応したのです。
このネペタラクトールが蚊に対する忌避・殺虫の効果があり、ネペタラクトールを顔や頭にすりつけた猫は、蚊に刺されにくくなることが判明しています。
蚊に刺されないということは蚊が媒介することで感染する、フィラリアなどの寄生虫やウイルスによる病気から身を守れるということです。
(岩手大学 研究所会 参照 https://www.iwate-u.ac.jp/cat-research/2021/01/003871.html)
猫にまたたびをあげると、どうなる?
またたびはほとんどの猫が好きなものです。
「猫にまたたび」という言葉があるように、昔から「非常に好きなもののたとえ」として使われています。
またたびをもらった猫の態度は?
またたびをもらった猫は、どうなるのでしょうか?
またたびをもらって全ての猫が同じ反応をするわけではありません。「頭や顔、身体をすりつける」「踊るようにスリスリする」「じゃれる」「興奮する」などのいろいろな反応が見られます。
どの反応も、またたびを身体にすりつけるような行動をすることが多いです。
中には、食欲が増す猫もいます。
先に申し上げた「蚊よけ」以外にも「食欲増進」「ストレス解消」「運動不足解消」などに効果があるのです。
またたびって何?
いろいろな効果がある「またたび」ですが、いったい何で出来ているのでしょうか?
またたび(木天蓼)は、マタタビ科マタタビ属の落葉慢性木で、夏梅ともいう樹木です。
またたびの花の子房に虫が卵を産み付けられた果実は、虫こぶ状になり虫癭果(ちゅうえいか)といいます。
その、虫癭果は、猫に効果がある「マタタビラクトン」が通常の果実より多いです。
またたびは、実以外にも枝や葉も有効成分が含まれています。
効果の強さは、粉末⇒液体⇒実⇒枝⇒葉です。
まとめ
またたびが、猫の蚊除け効果、猫にまたたびをあげるとどうなるか、またたびとは一体何なのか?についてご紹介してきました。
今回のポイントは以下の通りです。
- またたびに入っている「ネペタラクトール」が蚊よけに効果がある。
- 猫が顔や頭、身体にまたたびを擦りつけることによって蚊を除け、フィラリアなどの病気から身を守れる。
- またたびは、蚊よけ意外にも食欲増進・ストレス解消・運動不足などにも効果がある。
- またたびは、マタタビ科マタタビ属の落葉慢性木で虫癭果(ちゅうえいか)による効果が大きい。
- 効果の強さは、粉末⇒液体⇒実⇒枝⇒葉となる
今回の記事を参考にし、猫にまたたびをあげるときに活用いただければ嬉しく思います。
最後まで、お読みいただきありがとうございました。