猫のマーキング行動と聞くとどんな行動を思い浮かべますか?
「おしっこを吹き付ける」「爪でひっかき傷を付ける」など人と一緒に生活していくうえで飼い主さんが困ってしまう行動と考える方は多いのではないでしょうか。
この記事では猫のマーキング行動の理由と行動別の対策について解説します。
猫のマーキングって何?どんな目的があるの?
猫のマーキング行動とは「においつけ」の行動です。
ではなぜ、猫はにおいをつけるのでしょうか?
ここからは猫がマーキング(においつけ)する目的と具体的な行動について解説します。
目的
猫のマーキングの目的は2つあります。
1つ目は自分の縄張りの主張、2つ目は縄張りを主張することで得られる安心感のためです。
具体的な行動
猫の基本的なマーキング行動は以下の3つになります。
・尿スプレー
嗅覚に訴える方法です。
少量の尿を尻尾を立てた状態で壁などの垂直なものに吹き付けるように噴射します。
オス猫に多く、メス猫ではまれです。
また、においをつけることが目的なので通常の排泄とは違い、尿のにおいはきついことが多いです。
・壁や家具など垂直面で行う爪とぎ
視覚と嗅覚に訴える方法です。
家具などにひっかき傷を残すタイプです。
爪でひっかいている間に足の線からにおいが出るのでるので、それを利用しています。
・スリスリ
嗅覚に訴える方法です。
下顎の下や口の線のにおいをカラーボックスの角や机の角などにこすりつけるような行動をとります。
困った猫のマーキング行動!対策は?
マーキング行動は猫の本能!といわれても生活環境によってはどうしても許容できない場合もあります。
ここからは猫のマーキング行動別の対策を紹介します。
スリスリ
スリスリで困ることは少ないと思いますが、ちょっと控えてほしい場合は以下のことを試してみてください。
・しまえるものは猫が触れない場所に隠す。
・スリスリ専用グッズを設置する。
・遊んであげて気持ちを切り替えさせる。
爪とぎ
家具や壁など、爪とぎ以外で爪を研がれてしまうのは困りますよね。
その場合は以下のことを試してみてください。
・垂直タイプの爪とぎを用意する。
・同居猫がいる場合は猫同士の生活スペースを分ける、もしくは一人になれるスペースを用意する。
・猫の爪とぎ防止スプレーなど、猫が嫌がるにおいをつける。
ここで注意したいのが、爪とぎ防止スプレーなどを使うときは新しい爪とぎ場所を用意する必要があります。
新しい爪とぎ場所がないと、爪を研ぎたいのに研げずストレスが溜まり、違う場所での爪とぎや違う問題行動を起こしてしまう可能性があります。
尿スプレー
尿スプレーに頭を抱える飼い主さんは少なくありません。
もっとも有効とされているのは「初回発情が来る前の不妊手術」ですが、元保護猫などで既に大人になっている子には難しいですよね。
その場合は以下のことを試してみてください。
・遊んでストレスを軽減させる。
・スプレー行為をした場所は徹底的掃除をする。
・猫を叱らない。
・大人猫であっても不妊手術を受けさせる。
基本的にスプレー行為というのは何らかのストレスや刺激を受けた結果、それを解消しようと行われることが多いです。
なので、ストレスをためない、解消することが対策として有効です。
しかし、尿スプレーは発情がきっかけになることが多いので、発情を来なくさせる不妊手術が現時点で一番効果的とされています。
だだし、まれではありますが既に尿スプレーが癖になってしまっている子もいます。
そういう子は不妊手術後でも尿スプレーが治まらないこともあります。
まとめ
いかがでしたか?
「マーキング」というのは猫にとって自分をアピールする表現の一つであり、子孫を残すための本能からくる行動です。
そのため、人にとって不快な行動でも猫のマーキング行動を全て人がコントロールするのは不可能です。
しかし、そんなマーキング行動ですが、「尿スプレー」に関しては「初回発情が来る前の不妊手術」がある程度有効だとされています。
お互いにストレスなく生活していくために、「初回発情が来る前の不妊手術」を検討することをおすすめします。