「猫草」というものをご存じでしょうか。猫を飼っている家庭だと、ペットショップやホームセンターなどで猫草が売られているのを見たことがある人は多いでしょう。お店のペットコーナーで見る機会の多い猫草ですが、実際猫草とはどういうものなのかを詳しく知っている方は、あまりいらっしゃらないのではないでしょうか。
今回はそんな猫草の基本情報を知り、猫にどのような効果をもたらしてくれるのかを解説していきます。
猫草ってなんだろう?
そもそも猫草とは何か、ということからお話していきます。猫草とは英名でキャットグラスとも呼ばれるほど海外でも浸透している草で、猫草という植物の名前は存在しません。あくまで通称名で「猫草」と呼ばれているだけで、特に一種類の植物に限って猫草と呼んでいる訳ではありません。
猫草はイネ科の若い芽の事を指し、大麦や燕麦と言ったイネ科の新芽が「猫草」という名前で流通しているのです。猫草として売られている種はあまり良い環境で管理されていないので、花をつける前に枯れてしまうことがほとんどです。収穫を目的として猫草を育てる場合は3月に種をまき、6月になると茶色の花がつきます。
猫草にはどんな効果があるの?
猫草を猫が食べると、猫の胃の中で消化されずに残ってしまった毛玉が排出され、胃もたれや胸やけを解消してくれる効果があります。猫は一日に何度もグルーミングをするため、舐めとった不要な毛がお腹の中に毛玉として溜まってしまうのです。
それを解消してくれる役割が猫草にはあるのですが、猫草はあくまで嗜好品です。毛玉を吐き出させなければいけないから猫草を必ず食べさせなければいけないということはなく、毛玉は自然に吐いて排出します。猫草に使用されている大麦や燕麦などの新芽には、肉眼ではわからないほど細かいギザギザが葉の縁にあります。そのギザギザのおかげでお腹の中の繊維を絡めとって排出を助けてくれる効果があると言われています。
猫草を猫に与えるメリット
猫に猫草を与えるメリットとして、まず言えることはお腹に溜まりやすい毛玉の排出を促してくれることです。それ以外にもストレスを解消してくれる効果もあります。猫草を噛むことによりストレスを発散することができ、猫にとって気分転換にもなります。猫は完全に肉食なので草の食感を面白がる猫もいます。
猫草の与え方
固形フードがまだ食べることができない子猫には与えないようにしましょう。それ以外には、決まった年齢制限はありません。また、猫によっては食べないのに猫草をかじり続けたり散らかしたりします。おもちゃにして遊んだりする猫もいるので、その場合は出しっぱなしにせずに、あげる時間を決めて上手に与えましょう。
まとめ
今回は猫草についてまとめました。自分でグルーミングをする猫にとっては、胃に溜まった毛玉を吐き出すことは非常に重要です。中には猫草の鉢を床においても見向きもしない猫もいます。その場合は、摘んでから口元に運んであげると食べる猫もいるので、いろいろなコミュニケーションで猫と猫草を楽しんでみてはいかがでしょうか。