「最近なんか瘦せた?」
愛猫の体型の変化は飼い主さんにとっては気がかりなことの一つです。
肥満は万病のもとですが、同時に瘦せた原因次第では猫にとっては一大事の場合もあります。
ここから猫が痩せる原因と病気について解説していきます。
猫が瘦せる原因は何?
猫が瘦せる仕組みは3つに分けられます。
・食事をきちんと食べていないとき(摂食不良)
・食べているけど栄養を体に取り込めないとき(消化・吸収不良)
・取り込んだ栄養を適切に利用できないとき(代謝異常)
これらのどれかの状態にあると動物は瘦せてきます。
しかし、これら以外にも猫が瘦せる原因は様々です。
中には一時的なもので、病気ではないものもあります。
例えば、夏バテで食欲がなくなったり、引っ越しなどのストレスのせいで瘦せることもあります。
食べているのに瘦せる…疑われる病気は?
・腎不全
腎臓の機能が低下する病気で、多飲多尿になりだんだんと瘦せてきます。
また、猫は腎不全になりやすい動物です。
特に10歳以上の高齢猫は慢性腎不全にかかりやすい傾向があります。
・甲状腺機能亢進症
甲状腺の働きが活発になりすぎる病気です。
甲状腺から分泌されるホルモンが過剰になることによって起こります。
また、この病気は6~10歳以上の中高齢猫に起こることが多いです。
・糖尿病
膵臓に散在しているランゲルハンス島から分泌されるインスリンの作用不足による病気です。
インスリンは血糖値を下げる唯一のホルモンです。
そのため、このインスリンが効きにくくなると血糖値が常に高い状態になります。
高血糖が高い状態が続くといろいろな臓器に障害が起こります。
食欲もないし瘦せる…疑われる病気は?
・口内炎
口の中の粘膜が炎症を起こす病気です。
口内炎になると口の中の痛みのせいで「空腹なのに食べられない」「食べたくない」といった状態になります。
・ガン(悪性腫瘍)
体を構成する細胞・組織の一部が過剰に増殖し生体に何らかの悪影響を及ぼす細胞のかたまりなったものが腫瘍です。
腫瘍は10歳を過ぎた高齢の猫あたりから出来やすくなります。
・その他の疾患
食事の量や質に関係なく痩せる病気はたくさんあります。
例えば、消化管内寄生虫症や脂肪肝、猫エイズ等の感染症なども原因として考えられます。
猫が瘦せてきた!病院に行く見極めは?
猫が瘦せてきたとき、すぐに病院に行くべきかの見極めで迷うこともあると思います。
ここからは病院へ行くべきかの見極めポイントを紹介します。
<問題点を改善して様子を観察>
・夏バテで食欲が落ちている
・ストレスで食欲がない
・高齢になって瘦せてきた
<早く病院へ>
・咳など呼吸状態に変化がある
・口を痛がる
・以前は太っていた
水をたくさん飲み、おしっこの量も増えた
・吐く
・下痢
まとめ
いかがでしたか?
「瘦せる」というのは様々な病気に現れる症状の一つです。
そのため、正確な原因を突き止めるためには獣医師の診断が必要不可欠となります。
もし、少しでも心配になる痩せ方をしてきたのなら早めに受診して対策を打ってあげてください。
早めの対策は健康寿命を伸ばすことに繋がります。