猫が毛づくろいをする理由の一例は、清潔維持や体温調節といった体調管理です。また気分を落ち着かせる目的で毛づくろいをすることもあります。過度・過少に毛づくろいをする場合は体調不良の可能性が考えられます。日頃から毛づくろいの様子に注視しましょう。
どうして猫は毛づくろいをするの?
猫の毛づくろいは、猫と生活を共にしている人にとっては、毎度おなじみの光景ではないでしょうか。以下、猫が毛づくろいをおこなう理由を紹介していきます。
被毛の清潔維持と体温調節
猫が毛づくろいをする理由のひとつが、被毛の清潔維持です。毛づくろいをすることで、ノミやダニ、抜け毛などを取り除き、毛玉ができないようにしています。ザラザラとした猫の舌は、ブラシさながらの働きをしているといえるでしょう。
このほか猫の毛づくろいは、体温調節にも効果的です。毛づくろいの時に付着した唾液が蒸発することで、体温を下げます。冬場は被毛内に空気を含ませて、熱が逃げるのを防いでいます。
気分を落ち着かせる
猫は、緊張や不安を和らげ、気持ちを落ち着かせるために毛づくろいをする場合があります。ジャンプに失敗した、飼い主に叱られた、といった場面での毛づくろいは、リラックス効果を求めているといえるでしょう。このほか愛情表現のために毛づくろいをすることもあります。
毛づくろいの様子で注意したい猫の体調
猫の毛づくろいの回数が極端に多かったり少なかったりした場合には、体調不良の可能性があります。日頃から愛猫の様子を気にかけ、異変を感じた際には早めに獣医師に相談するようにしましょう。以下、注意したい毛づくろいの様子を紹介していきます。
過剰に毛づくろいをする
猫の過剰な毛づくろいは、ストレスを強く感じている際に見られる行動です。またノミやダニがいる可能性もあるでしょう。過度の毛づくろいにより、なめた部分が脱毛する場合があります。また脱毛部分が拡大すると、皮膚炎につながってしまう恐れもあるため注意が必要です。
毛づくろいの回数が少ない
猫は1日あたり累計して2時間程度、毛づくろいをします。起きている時間は1日約10時間ですので、かなりの時間を毛づくろいに充てているといえるでしょう。そんな猫が1日のなかでほとんど毛づくろいをしない場合、何かしらの体調不良の可能性があります。また高齢猫の場合には、関節炎や痴呆によって、毛づくろいの回数が少なくなることがあるでしょう。
以上、猫が毛づくろいをする理由と注意点について紹介しました。猫の毛づくろいは可愛らしい動作ですが、体調不良のサインが隠れている場合もあります。わずかなサインも見落とさないように、日頃からよく見守りましょう。