私たちは「目が腫れる」と聞くと何を想像しますか?
多くの人が「ものもらい」や涙を流しすぎた後のまぶた全体がパンパンに張れる状態を思いつくのではないでしょうか。
猫の目も私たちと同じように、ものもらいやそれ以外の理由で腫れてしまうことは珍しいことではありません。
ここからは猫の目が腫れる原因と症状が現れやすい部位についてわかりやすく解説していきます。
猫の目が腫れる原因は?
私たち人と同じように、猫の目も様々な原因により腫れを引き起こします。
ここからは猫の目の腫れの原因を5つとそれにより引き起こされる症状を簡潔に説明します。
異物
砂やほこりなどのゴミ、シャンプーなどです。
これらが目に入ってしまうことにより、「結膜炎」「角膜炎」を引き起こすことがあります。
外傷
猫同士の喧嘩によるひっかき傷や、グルーミングの際に誤って目の周囲を引っ搔いてしまうことが多いです。
また、これらの刺激により「結膜炎」「角膜炎」を引き起こすことがあります。
感染症
猫ヘルペスウイルスや猫カリシウイルス、マイコプラズマやクラミジアなどによるウイルスや細菌による感染により目の腫れが引き起こされます。
特に免疫力の弱い猫(特に子猫)はウイルスや細菌の感染により「結膜炎」を発症する傾向が高いです。
アレルギー
アレルギーの原因は、食事やハウスダスト、花粉など様々です。
アレルギーによる痒みが生まれ、その結果目をこするなどの刺激で目が腫れてしまうケースもあります。
他の疾患による合併症
ブドウ膜炎、眼球内腫瘍、水晶体脱臼などが引き金になり発症することがある「緑内障」や、自己免疫性疾患からくる「結膜炎」などがあります。
猫の目が腫れる部位はどこ?
目が腫れるといっても、腫れを引き起こしてしまう部位は1つだけではありません。
理由は、目は様々な神経や膜、腺などによって構成されているからです。
ここからは猫の目が腫れているときに異常が疑われる部位を4つ解説します。
まぶた(眼瞼)
瞼が腫れている場合は「麦粒腫」にかかっている可能性があります。
麦粒腫とは瞼にあるマイボーム腺という器官に細菌が入り込むことで発症し、一般的には「ものもらい」と呼ばれています。
また、瞼の縁(まつ毛の根元の部分)や周囲に炎症が起こることを「眼瞼炎」といいます。
結膜
結膜とは白目の部分からまぶたの裏側までを覆っている膜のことです。
この膜が様々な原因により炎症を起こしている状態を「結膜炎」と呼びます。
角膜
角膜とは目の表面を覆う透明な膜のことです。
この角膜が炎症を起こしている状態を「角膜炎」と呼びます。
眼球
眼球そのものが大きくなっている場合は、「緑内障」の可能性があります。
また、目の奥に腫瘍ができていることもあります。
まとめ
いかがでしたか?
一言に「目が腫れている」といっても実際にはどの部位が、何が原因で、どのように腫れているのかということをきちんと把握しなければ治療を進めることはできません。
そして、それらを自宅で正確に判断することは難しいですし、危険です。
無理に診ようとした結果、猫が暴れてしまい症状が悪化してしまう可能性もあります。
愛猫の美しい目を守るには飼い主さんによる早期発見が欠かせません。
少しでも愛猫の目に違和感を感じたときは無理をせず、かかりつけの動物病院に相談することをおすすめします。