キャットクレスト CATCREST

「ビールを出しっぱなしにしている時に猫がビールを舐めていた。」愛猫がビールを誤飲してしまった経験がある方はいますでしょうか。ビールを飲ませると毛並みが良くなるという噂からか、意図的に猫に飲ませている人もいるようです。

しかし、猫にとってビールは本当に体に良いのでしょうか。猫の身体への影響もしっかりと知っておかなければ、猫に害を与えてしまいます。猫にとってビールはどのような影響を与えることになるのか、解説していきます。

猫にビールは大丈夫？

猫にビールをあげると毛並みが良くなるという噂を耳にしたことがありますでしょうか。あまり聞いたことがないかもしれませんが、そのような噂が流れている地域も見受けられます。しかし、猫にビールは与えてはいけません。少し考えればわかるかもしれませんが、そもそもアルコールを猫に与えてはいけません。

猫にとってアルコール5.6ml/kgは致死量に値します。体重が4キロの猫であれば200ccほどで死に至る量ということになります。飲酒すると猫も中枢神経にアルコールが作用して、酔っぱらった状態に陥ります。猫は元々腎臓が弱い動物でもあるので、アルコール自体分解することが難しいです。身体も人と比べて小さいので、与えてしまうと最悪、呼吸困難の低下から昏睡状態に陥り、死に至ることもあるのです。

毛並みが良くなるは嘘

以上のことから、猫にビールを与えると毛並みが良くなるということが嘘だとわかりました。ビール以外にもアルコールが含まれているものは猫にとって良くありません。晩酌をしてから眠りにつくという人もいるかもしれませんが、猫が誤って飲んでしまうことのないように、眠る前にきちんと片付けましょう。

ビールを飲ませる行為は農家から来ている？

そもそも、どうして猫にビールを飲ませると毛並みが良くなると言われているのか。それは恐らく農家から来ているのです。農家の中には松坂牛や神戸牛などの家畜にビールを与えているところもあるようです。牛には胃袋が4つもありますが、餌を自力で消化・吸収することができません。そのため、牛は第一胃と呼ばれる胃袋で食べたものを微生物の力で発酵させます。この微生物を、ビールに含まれる酵母の働きによって元気にさせることによって胃の環境を改善させることができるそうです。牛の身体の大きさは人間の数倍ですし、アルコールで酔いにくいということもあり、牛にビールを飲ませて胃の中の環境を元気にさせる手段があるのです。

ビール酵母ならOK

ビールの中に含まれている酵母の力で胃の中の環境を元気にさせることができると上記で述べました。では、アルコールの含まれていないビール酵母を猫に与えることはどうなのでしょうか。ビール酵母は「エビオス錠」と呼ばれるペット用のサプリメントとして販売されているのです。猫に与えることを推奨している獣医師も多くいるようで、ビール酵母は体に良いと言えます。