猫がいびきをかいて寝ていると、まるで人間のようでなんだかほほえましい気持ちになります。しかし、いびきがあまりに続いたり音が大きかったりすると何かあるのではと心配になりますね。
猫がいびきをかく原因は何なのでしょうか?健康上に問題はあるのでしょうか?
猫のいびきの原因
結論を言うと、猫がいびきをかいていても、ふだんの寝息と変わらない大きさの音で「プープー」「クークー」と鼻を鳴らしている程度なら問題ありません。
ただ、いつもより音が大きい、呼吸が苦しそうといった場合は病気などの可能性があります。
いびきは睡眠時に何らかの原因で気道が狭くなり、狭くなっている部分を呼気が通るときに振動を起こして発生します。気道を狭くしている原因として考えられるのは以下のようなものです。
肥満
肥満になると脂肪に気道が圧迫され、いびきをかくようになります。
肥満になると糖尿病や脂肪肝などさまざまな病気のリスクが高まります。適切な食事や運動をさせるように心がけましょう。
鼻炎
風邪やアレルギーで鼻炎を発症していると、粘膜の腫れや鼻水で鼻腔が狭くなりいびきをかきます。
風邪とは猫ウイルス性鼻気管炎など、いわゆる「猫風邪」と呼ばれる感染症です。いびきだけでなく、鼻水や目やになどの症状も出ます。
健康な成猫であればそれほど心配はありませんが、高齢や幼齢の猫は悪化することも多いので注意が必要です。成猫でも食欲不振など気になる症状があったら動物病院を受診しましょう。
いびきをかきやすい猫種
ペルシャやスコティッシュフォールド、エキゾチックショートヘアなどの短頭種と呼ばれる猫種はいびきをかきやすい高い体質です。鼻が低い顔のつくりのため鼻孔や鼻腔が狭く、呼気が通りづらいのです。
普通のいびきであればとくに問題はありません。しかし、短頭種はその特徴から気道障害を起こしやすいので注意が必要です。寝ている・起きているにかかわらず呼吸が苦しそうな場合は気道障害を発症している可能性があります。
猫は安心して寝ている時もいびきをかく
健康上問題のないいびきは、睡眠による気道周辺の筋肉の弛緩が原因とされています。
ふだん警戒心の強い猫がいびきをかくということは、おうちが身体の緊張をといてぐっすり眠れる場所であるということです。
心配なタイプのいびきでなければ、ゆっくり休ませてあげてください。