子猫が下痢をしていても、元気だと病院に連れていくべきか迷ってしまいますね。元気であれば病院へは連れて行かなくてもよいのでしょうか?
下痢をしている子猫の、原因と正しい対処法を教えます。
下痢をしている子猫は元気でも病院へ
子猫の場合は下痢をしていたら元気かどうかにかかわらず、早めに病院で受診しましょう。
子猫はまだ体力がなく、少しの下痢でも重症化する可能性があります。下痢による脱水や低体温症は命に関わることもあり、油断できません。
とくに月齢が低い子猫ほど弱ってしまいやすいので、排泄はこまめにチェックしすぐに異常に気付けるようにしましょう。
これは下痢?子猫の便をチェック
子猫のうんちは授乳中~離乳後の食べ物の違いで形状が変化します。ミルクのみだとうんちは柔らかく、固形物を食べるようになると成猫のようなコロコロしたうんちになります。健康な子猫の便は以下のような状態です。
- 授乳期…練り歯磨きのような硬さで、黄土色~薄茶色
- 離乳期…練り歯磨きよりは硬くなるが、コロコロするほどではない。茶色が濃くなる
- 離乳後…成猫と変わらない、黒っぽくコロコロした感じ
離乳後なのに授乳期のようなやわらかいうんちの場合は、下痢と考えてよいでしょう。
あきらかに水っぽいうんちが出ている時は腸からあまり水分が吸収できていません。脱水症状を起こさないよう水分を与え、すぐに病院へ連れてゆきましょう。
下痢でも元気な子猫、考えられる原因は?
子猫の下痢の原因には以下のようなものが考えられます。
食物によるもの
授乳期の子猫は非常にデリケートです。母乳ではなくミルクを与えている場合、ミルクが濃すぎる・冷えすぎているのも下痢の原因になります。また、牛乳にアレルギーがある個体もいるので注意が必要です。
離乳期のはじめはフードが上手に消化できず下痢を起こすこともあります。フードは固いままではなく、ミルクや水でふやかしてあげると比較的消化しやすくなります。
また、離乳直後に野菜などの食物繊維を多く含むものをあたえると、おなかを壊すことも多くなります。
誤飲、誤食
子猫はまだ食べられる・食べられないの判断が上手にできず、食物以外のものを飲み込んでしまうこともあります。誤飲をして、下痢で済めばまだましです。
消化管閉塞を招き、最悪の場合は死に至る可能性すらあります。最悪の場合は命にかかわるので、子猫が口に入れてしまいそうなものはなるべく周囲に置かないようにしましょう。
ストレス
猫は繊細なので、環境の変化や人間がかまいすぎることなどがストレスとなり下痢を引き起こすこともあります。
また、休み場所や、高くから見下ろせるような場所がないと安心して暮らすことが出来ない子も多いです。
子猫がストレスなく過ごせるよう、環境に配慮をしてあげましょう。
食べすぎ・遊びすぎ
子猫はまだ加減できない事が多いです。
食欲旺盛な子はお腹いっぱいでもご飯を食べてしまい、消化不良で下痢を起こすことがあります。また、疲れていてもかまってもらえると嬉しくて遊んでしまい、疲労による体調不良で下痢を起こすこともあります。
食べ過ぎ・遊びすぎにならないように、飼い主が様子を見て管理するようにしましょう。(とはいってもかわいいので構いたくなりますが。)
寄生虫・感染症
これは、特に野良猫ちゃんで多いですが、子猫が寄生虫に感染している場合も下痢症状がおこります。
下痢だけでなく血便や体重減少などが見られます。この場合は、なるべく早く病院で薬をもらい駆虫する必要があります。
感染症はウイルスによっては激しい下痢や嘔吐、発熱などを伴います。激しい症状が出た場合は一刻も早く病院へ行きましょう。特に、猫コロナウイルスに罹患した場合は致死的です。
猫コロナウイルスに罹患すると、数か月以内で死に至る個体が多いです。罹患が疑われる場合(体重減少・元気減退・発熱・神経症状がみられる)は、一刻も早く病院へ行き、抗生剤の投与と、輸液を行うべきでしょう。
まとめ
子猫は繊細です。成猫であれば大して問題ない症状でも、子猫にとっては命取りになることもあります。
結論としては、下痢症状が出たら、迷わずに病院へ向かうのが無難です。