猫には両前足に5本ずつ、後ろ両足で4本ずつの爪を持っています。猫の爪は普段、指の中に隠れているものです。必要な時に自分の意志で爪を出せますが、指の付け根を押すと、人が故意に猫の爪を出すこともできます。
爪の根元には神経と血管が通った部分があるため、深く切り過ぎたりした場合は出血とともに猫には痛みが伴うことになります。猫の爪の構造はいくつもの層からできていて、内側から新しい爪が成り立つようになっています。そんな爪を猫自身が噛んでいることもあります。なぜ爪とぎではなく噛んでしまうのか、理由を解説していきます。
猫が爪を自分で噛む理由
猫の爪は伸びすぎてしまうこともあります。そのため猫は自分で爪とぎをします。爪とぎをすると古くなった外側の爪がはがれ、爪の鋭さは増していきます。どこでも爪とぎをすることができれば別ですが、それができない場合は毛づくろいの一環で爪を自分で手入れする猫もいます。その行為が、爪を噛む行為です。
爪だけを執拗にというわけではなく、指先を舐めたり噛んだりしてグルーミングをすることがあります。やり過ぎて指の血管を傷つけていたり出血しているようであれば、獣医さんに診てもらうことをお勧めします。
痛みや痒みが原因で噛んでいるかも?
グルーミングとの違いを確認するためにも、普段から猫の身体を猫自身以上に飼い主が把握しておく必要があります。普通のグルーミングではなく、痛がっていたり痒がっていたりする場合は、指先に何らかのトラブルがある可能性が高いです。
指の付け根を優しく押して、爪の根元を確認してください。押しただけで痛がったり、根元を確認した際に根元が赤くなっていたり腫れたりしていれば、感染症や病気の疑いがあるのですぐに病院で診てもらうようにしましょう。
ストレスで爪を噛むことも
人同様、ストレスで指先を噛んでしまう猫もいます。寂しかったり退屈だったりすると癖のように指先を噛んでしまうのです。猫に寂しい思いをさせていないか、運動不足になっていないかを振り返って猫を満たしてあげることが大切です。環境を猫好みにしてあげて、リラックスさせることも重要です。
猫が爪を噛んで怪我をしている場合
猫が自身の爪を噛んで怪我をしている場合は、まずはどのくらいの怪我かを確認することが必要です。まずは猫を慌てさせないように優しく抱いて出血の様子を確認しましょう。大きな声を出したり飼い主が乱れることのないようにしましょう。
汚れている場合もあるので、まずは水道水で綺麗にしてから、ガーゼや脱脂綿などで血が出ている箇所を押さえましょう。痛がるはずなので、強く押し過ぎずに止血しましょう。止血はあくまで病院に行くまでの応急処置です。家で止血ができたとしても感染症や化膿を起こす可能性もあるので、怪我をしてしまった場合は動物病院への受診を心がけましょう。
まとめ
猫が爪を噛む行為の理由についてまとめました。爪を噛むという行為はストレス度のバロメーターにもなります。日頃から、猫が甘えてきた時やリラックスしている時などに、指先を見て爪が伸びていないかチェックしてあげましょう。